クロム

クロムの体内存在量は成人の場合でもわずか2mgですが、血糖を調節するホルモンであるインスリンの働きを強める作用があり、糖質や脂質の代謝にかかわる重要なミネラルです。
クロムは何に効くの?
- 糖尿病の予防
血液中のブドウ糖を取り込むためのホルモン(インスリン)の作用を増強させる働きがありますので、糖尿病の予防・改善効果にとても注目されています。
- 高脂血症や動脈硬化の予防
クロムにはドロドロの血液をサラサラにしたり、中性脂肪やコレステロール値を下げたりする働きがあります。
クロムを多く含む食品
魚介類、肉類、海藻などに多く含まれています。
さざえ (生) (100g) | 6μg |
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あさり (100g) | 4μg |
あわび (生) (100g) | 5μg |
干しひじき (100g) | 24μg |
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あおのり (100g) | 41μg |
刻み昆布 (100g) | 14μg |
(参考:日本食品標準成分表2012)
クロムが不足すると??
雑穀、野菜、肉、魚などに広く含まれるため、不足する心配はありませんが、病気などで不足するとインスリンがうまく働かなくなり、糖尿病を発症しやすくなります。体重減少、末梢神経障害、混迷、角膜障害などがあります。
ピックアップ
クロムには、一般的に知られているものとして3価クロムと6価クロムとがあります。通常の食事に含まれる天然のクロムは、ほとんどが毒性の低い3価クロムです。一方、6価クロムは人工的に作られるもので、強い毒性があり、環境汚染物質として知られています。6価クロムは金属メッキやステンレス材の原料として使われます。